人の記憶の深くに刻める仕事 土山 堅司 やすらぎの介護シャローム泉北社労夢工房匠

突然の、母の寝たきり

土山 堅司 写真

介護士として働く以前は、事務機器の営業の仕事をしていました。
営業として数字を出さなければならず、毎日夜遅くに家に帰るとすでにクタクタ。
同居する祖母の介護は、母と兄にすべて任せっきりでした。
私はおばあちゃんっ子だったのですが、大変そうな母と兄の姿を傍目に、現状から目を背けていたのかもしれません。
そんなある日、突然祖母が寝たきりになってしまったのです。

「もっと、色んな服が着たかったわ…。」

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祖母はおしゃれが好きだったのですが、寝たきりになってからはおしゃれをすることできず、毎日同じような介護服を着ていました。そんな祖母が亡くなる前に発したのは、「もっと、色んな服が着たかったわ…。」という一言。
この祖母の最期の言葉が忘れられず、「高齢者の介護の洋服を作る仕事がしたい。」そう強く思うようになりました。
自分も服が好きでしたし、上がらない給料、将来への不安からちょうど事務機器の営業からアパレルの仕事への転職も考えていた時期でした。

しかし、私は介護に関しては全くの素人。
「自分の祖母ですら母と兄に任せっきりだったのに、介護のことを知らないまま、本当に介護の洋服を作ることができるのだろうか」。そう思い直し、まずは介護の実際の現場を知ることで「おじいちゃん、おばあちゃんが本当にほしい服とは何なのかを考えよう」と思い、介護士の道に進むことを決めました。

覚えているはずがない。奇跡の記憶

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私は当初、まずはボランティアとして今の職場で介護の仕事に携わることになりました。
その頃に認知症をお持ちの方と関わる機会があって、私もまだ入りたてではありましたが、分からないなりに必死に接していた時期がありました。

やがて認知症が進行し、その方は入居施設へご入居され、
また再びお会いしたのはその後しばらく時間が経過してからのことでした。
しかし、認知症の進行度合いから、自分のことは決して覚えていないはずなのに
その方のほうから「あの時のお兄さんだね!」とお話してくださったのです。
「こんなこともあるのか。もしかしたら、あの時の必死さが通じたのかもしれない。」
そう感動したのと同時に、これからもこの懸命さを忘れてはいけないと感じたのを覚えています。

その人にあった、その人のための介護を

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実際の介護のしごとをしてみて、一口に「介護」といっても本当にいろいろなニーズがあることに驚きました。身体的な介護を必要とされている方だけでなく、認知症などひと目見ただけでは介護が必要だとわからないような方まで、様々な利用者の方がいらっしゃいます。

一番戸惑ったのが、教科書の知識がそのまま使えないこと。ただ教科書に書いてあることをやるだけでは不十分で、やはり利用者の生の声を聞いて、その人のニーズに合わせた対応を行わなければなりません。
常にどうすれば喜んでもらえるのかを考えながら日々の業務を行うのは大変なことですが、自分なりに考え、工夫した結果、直接利用者の方から「ありがとう」という感謝の言葉をもらえることはとても快感です。

新しい立場としての喜び

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私は以前までは現場のスタッフをしていましたが、最近では管理者を任されるようになりました。
以前に比べると現場に出ることがなくなり、利用者の方の笑顔を見ることも少なくなったので、少しさびしい感じがします。

しかし、それでも新しく入ってきた若手のスタッフが、苦労しながら、その人なりに新しい工夫をいろいろして、利用者さんの笑顔を引き出している様子を管理者として目の当たりにして、自分のことのようにうれしく感じることも増えてきました。

様々なレクリエーション、様々なスタッフ

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シャローム匠は、まだまだ作業が体系化されていなかったり、基盤ができていなかったり、他のデイサービスと比べて見劣りするところも多々あります。

しかし、それ以上にいいところがたくさんあります。大阪で単体のデイサービスとしては最大級のスペースを誇っているので、木工作業や卓球など、他のデイサービスではリスクがあるとして敬遠されがちなレクリエーションを行うこともでき、床にレッドカーペットを敷いて、利用者の方のなかでファッションショーを行ったりもしています。少しは、今の段階でも祖母の最期の言葉を実現することができているのかなと考えています。

またスタッフにも変わり種が多く、元吉本芸人やバンドマン、柔道整復師など、利用者の方に負けない趣味、バックグラウンドを持った人が沢山います。利用者、環境、スタッフともにこんなにもすばらしいシャローム匠のことを、もっと皆さんに知ってもらいたいと思います。

MyHoliday

実は最近結婚したので、ここしばらくは掃除、洗濯にと家事で幸せに忙しくさせて頂いています。
妻とのデートは、色々なお店へ洋服を買いにお出かけ。
また昔からバスケットボールが好きだったので、NBAをテレビで鑑賞したりして過ごしています。

※2014年12月26日現在の情報です